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18日に米国ニューヨークのマジソン・スクエア・ガーデン(MSG)でWBA(世界ボクシング協会)ミドル級レギュラー王者のダニエル・ジェイコブス(30=米)に12回判定勝ちを収め、18度目の防衛を果たした同級WBAスーパー、WBC(世界ボクシング評議会)、IBF(国際ボクシング連盟)王者ゲンナディ・ゴロフキン(34=カザフスタン/米)の今後について、K2プロモーションズのトム・ローフラー・プロモーターは「現時点では何も決まっていない」と話している。
ジェイコブス戦を前にした時点でゴロフキンは「この試合に集中するが、WBO(世界ボクシング機構)のベルトも欲しい」と話していた。事実、WBO王者ビリー・ジョー・サンダース(英)との対戦交渉は水面下で行われていた模様で、「6月10日、カザフスタンで挙行」という線で進んでいたようだ。そのためサンダースはゴロフキン戦を優先させるため指名防衛戦を先延ばしにして備える構えもみせていた。「彼はWBOのベルトが欲しいんだろ? 私はそれを持っているよ。ゴロフキンは強いけれど、ボクサー型はパンチャー型に対して相性がいいんだ。彼の欠点は分かっているし、勝つ自信はある」とサンダースはゴロフキンとの対戦に意欲をみせている。ゴロフキン自身は「自国でサンダースと戦いたい」という希望を口にしている。
その一方、究極の頂上対決とされ大金が動くサウル・カネロ・アルバレス(メキシコ)との対戦を9月に行う方向で調整しているゴロフキンにとって、6月の試合はケガや調整の面でリスクを伴うことにもなる。そのためローフラー氏やアルバレス側のゴールデンボーイ・プロモーションズも6月のサンダース戦は回避することが望ましいと考えている。ただ、5月6日にはアルバレスがフリオ・セサール・チャベス・ジュニア(メキシコ)との試合を控えており、不確定な要素があるためゴロフキン陣営もアルバレス戦に100%の踏み切りができないという事情がある。6月10日のサンダース戦は行われるのか、それとも9月のアルバレス戦に直接向かうのか。ゴロフキンの動きから目が離せない。