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名古屋市内の名古屋国際会議場で24日、畑中ジム主催のイベント「SOUL FIGHTING52」が開催された。メインイベントでは日本フェザー級王座決定10回戦が行われ、同級1位の林翔太(畑中)と同級6位の上野則之(RK蒲田)がベルトを争った。30戦以上戦ってきた両者の激突はベテラン同士の高い技術力と精神力が火花を散らした好試合となった。
苦節11年、初戴冠
試合は、林がワンツーから右アッパーをあて先制する。一方、5度目のタイトル挑戦に燃える上野は林の打ち終わりに大きな左フックを振るい応戦。手数で勝った林が途中採点で3ポイント差をつけリード。後半、上野は玉砕覚悟で前に出て打ちあうも手数がやや劣る。接近戦になった後半、左右のボディを打ち合い総力戦へ。日本タイトルマッチにふさわしく会場も大声援で盛り上がる中、終了のゴングが鳴った。3人のジャッジはともに98-92で林を支持した。プロ11年、タイトル初挑戦で林が日本フェザー級のベルトを腰に巻いた。
新チャンピオン、林翔太(畑中)
試合後、控室に戻った林は「嬉しいっす、メチャクチャ嬉しいっす」とベルトを撫でた。「最初のジャブでペースを握って後半倒しにいく予定でしたけど、そううまくはいかなかったですね。上野さんもタフで気持ちが入っていたのを感じました」と対戦相手を讃えた。「5ラウンドの途中採点で勝っていたのでこのペースでいけると思いました。本当に幸せです」と安堵の表情を浮かべた。
畑中清詞会長
会見に同席した畑中清詞会長は「5ラウンドの途中採点でこちらに気持ちの余裕ができたのは確か。林の試合は打ちあうし、お客さんが喜ぶのはわかっていたけど、今日のは気持ち対気持ちのぶつかりあいでお客さんが1番喜んだでしょう。こちらはヒヤヒヤやったけどね」と心境を語った。「まあ、終わったばかりで何も決まってないけど、(田中)恒成とダブルタイトルが出来たら良いね」と今後のプランを立てた。
上野則之(RK蒲田)
一方、5度目のチャレンジにもタイトルの壁は厚かった上野は「ベルトを獲るのは本当に難しいですね。年齢のこともあり体をかばいながら練習して仕上げていったので、厳しかったですね。5ラウンドまでにペースを握れなかったのがダメでしたね。嫁や子供をリングに上げれなかったのが心残りです。いつまでもケジメをつけないわけにいかないのでグローブは吊るします」と清く引退を決意した。