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前日本&東洋太平洋ミドル級王者の柴田明雄(34=ワタナベ)が11日付けの自身のブログで引退を表明した。柴田は先月11日に行われた2冠防衛戦で西田光(28=川崎新田)に3度のダウンを奪われ、3回KO負けで王座から陥落した。生涯戦績は27勝13KO9敗1分。
誰からも慕われる人柄
柴田は03年にプロデビューし、09年に19戦目で野中悠樹(尼崎→井岡弘樹)からOPBF東洋太平洋・日本S・ウェルター級王座を奪取。その後階級を上げ、13年5月にOPBFミドル級王座を獲得し2階級を制覇すると、同年8月にはロンドン五輪金メダリストの村田諒太(帝拳)のデビュー戦の相手に抜擢された。日本中が注目した試合は2回TKO負けに終わり、一時は引退を示唆したが、翌年3月の再起戦で日本王者の中川大資(帝拳)と統一戦を戦い、判定勝ちを収めミドル級での2冠を制した。その後は持ち味とするスピードに加えフィジカルの強化を図り、西田を含む挑戦者を相手にOPBF王座を5度、日本王座の4度の防衛に成功。ミドル級での長期政権を築いた。
重量級の名王者として名を刻んだ
村田戦後、「負けたら終わり」と心に決めてボクシングに向かい合ってきた柴田は、13年のボクシング人生を振り返り「悔しさと後悔は少なからず残るが未練はない」、やりきったとコメント。渡辺均会長をはじめとするジムスタッフ、チームメイト、そして後援者、ファンに支えられたおかげでベルトを巻くことができたと感謝し、ボクシングで得たことを宝としてこれからの人生を歩んでいきたいと話している。