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神戸市中央体育館で26日、真正ジムのイベント「REAL SPRITS.49」が行われた。メインでは東洋太平洋スーパーバンタム級王座決定戦で同級2位の久保隼(24=真正)と東洋太平洋バンタム級3位のロイド・ハルデリサ(比)が激突。
初の栄冠
試合は序盤からサウスポーの久保が右ジャブを的確にあてペースを掌握。ハルデリサも接近して左右のフックを振るったが距離が合わず。すると1ラウンド中盤、久保の放った左ストレートがヒット。よろめきながら立ち上がったハルデリサに猛攻を仕掛ける久保だがパンチの精度を欠きここは仕留めきれず。すると5ラウンド、右ジャブをヒットさせた久保が狙い澄ました左ストレートをカウンターで決めハルデリサがリングに大の字で倒れ10カウントを聞かせた。タイトル初挑戦で栄冠した久保は試合直後緊張から解き放たれ山下会長の胸で号泣した。
久保隼(24)
試合後、久保は「今もまだチャンピオンになった実感はありません。通過点通過点といってきましたが、今回の試合は周りの方の気持ちに応えなきゃいけないと緊張していたかもわかりません。1ラウンドのダウンで決めきれず、ああ、自分はやっぱりダメなんじゃないかと思いましたが、セコンドの指示通りやってやっぱり勝たなきゃと思えました。世界まではまだまだだと思うのでこれからも上を見据えて練習を頑張ります」と喜びを語った。
山下正人会長
山下正人会長は「今日はKOもなかったし、お客さんも最後は喜んでくれていたので良かったです。久保のパンチはあたれば倒れると思っていたが、そうなって良かった。世界と言ったらまだまだですから、防衛をしっかり重ねて徐々に成長していってくれたら良いです。これで明日の競馬が楽しめます」と最後は報道陣の笑いを誘った。
ハルデリサ
一方、しばらくリングに倒れこんだままだったハルデリサは「クボは平均的な選手。前に詰める作戦だったが足を使われて距離を取られたのでうまくいかなかった。最初のダウンは効いてないが、最後のパンチは効いた。前回オーストラリアで戦った相手の方が強かったと思う」と最後まで強がって見せた。