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8度目の防衛戦(16日、大阪府立体育会館)を6日後に控えたWBC世界バンタム級王者、山中慎介(32=帝拳)が10日、都内で2ラウンドのスパーリングを報道陣に公開した。荒々しい左右フック、アッパーを武器にする同級7位の挑戦者、ディエゴ・サンティリャン(27=亜)を想定して出入りのステップと右ジャブを多用するなど、対策は万全だ。
多くの報道陣を集めた
公開スパーリングを前に会見に臨んだ山中は「前回、前々回の試合1週間前と変わらず、調子はいい」というように、顔色もよく調整が順調に進んでいる様子だった。浜田剛史代表は「疲れの取り方がうまくなった」と話す。大和心トレーナーは「慣れ、油断はないようにしたい」と手綱を引き締めた。
地元の応援が心強い
WBCバンタム級南米暫定王座獲得するなど23戦全勝(15KO)の戦績を誇る挑戦者は力量を計る相手との対戦が少なく、実力はヴェールに包まれたままだが、山中は警戒を怠ってはいない。「何度か映像はみたが、(力を込めて)一発を振ってくるし、右アッパー、右フック、右ストレートは予想より長く、軌道も(読むことが)難しいと思う」と分析している。さらに「自分よりも少しだけ短い距離が相手のパンチが当たりやすい距離
なので、中途半端な距離で戦わないように気をつけたい」と自らを戒めた。
ペレスと2Rのスパーリング
今回は滋賀県湖南市出身の山中にとってはV6戦に続く凱旋防衛戦でもある。王者自ら2500枚以上のチケットを裁いたこともあり、大勢のファンの期待を背負うことになる。「東京の試合よりも5倍、6倍、7倍の地元の人が来てくれるはず。それを力にして期待に応えたい」と腕を撫している。さらに元東洋太平洋&日本スーパーウェルター級王者、カーロス・エリオットさんの息子でダンス&ボーカルグループ、三代目jSoulBrothers のエリーさんからも応援を受けるなど、山中のモチベーションは日に日に上がってきている。
左も絶好調
この日、山中はエリーさん作詞・作曲の「heartbeat」の音楽に乗ってロープ跳び、シャドーボクシングをしたあとメキシコのスーパーフライ級王者、エフライン・ペレスを相手に2ラウンドのスパーリングを披露。右ジャブをつかいながら距離とタイミングを計り、機を見て切り札の「神の左」を打ち込むなど好調であることを感じさせた。インサイドに入ってアッパー系のパンチを突き上げたり、左ストレートから右フックの返しを打ち込んだりと幅の広いボクシングもみせた。サンティリャン戦に備えてのスパーは合計で約100ラウンドに達した。「常に倒したいと思っている。今回も最後は左になるでしょう」と、山中は事実上のKO宣言をしている。
エース山中に死角はない
この日朝、サンティリャンが関西空港に到着。明日は公開練習に臨むことになっている。決戦ムードが徐々に高まってきた。