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日本スーパーライト級王者、岡田博喜(25=角海老宝石)の2度目の防衛戦が日本同級1位の外園隼人(28=帝拳)を迎え、7日の後楽園ホールで行われた。2年ぶり2度目のチャンスを掴んだ外園だったが、初回中盤に偶然のバッティングにより左側頭部を大きくカットしてしまった。
崩れ落ちた外園
試合はドクターチェック後に再開されたが、左顔面は血にまみれ、勝負を急いだ外園が猛攻を仕掛けた。何度か危ない場面があった岡田だがその度に打ち返し、2回にはパンチで外園の右頬を切り裂いた。すると3回終盤、なおも猛然と襲い掛かる挑戦者に岡田のかぶせ気味の右ストレートがカウンターでヒット。この一発で崩れ落ちた外園を見て、レフェリーが即座に試合を止めた。
勝負をかけたが
敗れた外園は、応急処置で右頬を8針ほど縫う痛々しい姿で会見に応じた。重苦しい雰囲気の中、外園は言葉少なく質問にポツリポツリと答えた。「1ラウンドに右ストレートが届いたので、相手を下がらせ後半勝負という作戦だったが、バッティングで負った傷で焦りが出た。血が目に入って見えずらかった」。陣営は3ラウンドに勝負をかけ、ダメだったら止めるつもりだったので仕方がないと労ったが、外園は「スピードも想定内でペースを握れると思ったが、バッティングの傷が…」と落胆していた。
前日計量直前にサウナで500g落とした
一方、岡田は「減量に苦労し絶不調だっただけに、(バッティング後に)相手が攻めてくれて助かった。あれで右を狙えた。『打ったらサイドに動け』のセコンドの指示も聞こえていた」とホッと一息。ハイペースな試合展開に「もうちょっとクレバーな試合を」と反省もしたが、先月亡くなった角海老宝石ジムマネージャー糸川俊夫さん(享年76)のためにも「ヘンな試合だけはしたくなかった」と心の中で誓っていた。
上を目指す
今後について岡田は、ステップアップとなる東洋太平洋タイトルに強い意欲を示し、次の防衛戦でしっかりアピールしたいと抱負を語った。