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30日に東京体育館で開催されるWBO世界スーパーフライ級タイトルマッチ、王者オマール・ナルバエス(39=亜)対井上尚弥(21=大橋)の調印式と会見、ルール・ミーティングが28日、都内のホテルで行われた。当日はトリプル世界戦に加え村田諒太(28=帝拳)のプロ6戦目もセットされているため、会場には100人を超すマスコミと関係者が集まり、檀上にも20人が並んだ。メインのナルバエス対井上のカードは、世界戦だけで30試合を経験しているベテランと、8戦目で世界2階級制覇を狙う俊英という興味深い組み合わせとなった。注目度の高いイベントまで2日に迫った。
王者は赤を拒否
淡々と調印式が進むなか無表情を続けていたナルバエスが、一転して険しい顔になったのはグローブ・チェックが始まったときだった。井上の前には黒の日本製グローブが置かれ、ナルバエスには赤のグローブが用意された。しかし、ナルバエスは手を付けなかった。「ふたりとも同じ条件で戦うのが理想。黒は見えにくく、赤は見やすいかのら」という理由で、結局は王者も黒色を選択することになった。それ以外、式はスムーズに進んだ。
私はまだ成長過程とナルバエス
赤のダウンジャケットを着たナルバエスは「(世界王者として)12年間、戦っているが、試合ごとに成長している。その姿を試合で披露したい。井上は若くてテクニックに優れ将来性がある。私自身、彼のスタイルは好きなんだ」と、自分よりも18歳若い挑戦者を持ち上げた。しかし、試合に関しては「試合ごとに自信は深まっている。今回の試合は重要な位置づけにあるので、絶対に勝って輝いてみせる」と必勝を誓った。
調印の模様
これに対し8戦目で飛び級の2階級制覇を狙う井上は、黒系のスーツにネクタイを着用して会見に臨んだ。頬はこけているもののライトフライ級時代の病的なまでの削げ方ではなかった。「過去で一番いい仕上がり。練習も最後まで追い込むことができたので、自信はある」とキッパリ。勝てば世界最速の2階級制覇となるが「記録にはこだわらない。チャンピオンになることが大事だと思っている。(ナルバエスはロングラン王者だが)そろそろ世代交代のとき。必ずチャンピオンになる。いまはスーパーフライ級が適正階級だと思っているので、ここでタイトルを取り長期政権を狙っている」と言い切った。
グローブチェックでは笑みも
なお、この試合のレフェリーはルー・モレット氏(米)、ジャッジはホセ・ロベルト・トーレス(プエルトリコ)、ウリセス・グレン(米)、リサ・ジアンパ(米)の三氏が担当する。