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30日に東京体育館でジェシー・ニックロウ(27=米)を相手にプロ6戦目に臨むWBC世界ミドル級9位、村田諒太(28=帝拳)が23日、都内の帝拳ジムで報道陣に練習を公開した。
コンビネーションに進化
12年ロンドン五輪ミドル級金メダリストの村田は、現在はWBCで9位にランクされており、1年以内に世界挑戦というプランも浮上している。それだけに常に内容の伴った勝利が求められることになる。それは村田自身も十分に自覚している。「簡単に世界挑戦はやれるものではないけれど、チャンスが来たらものにするだけ。チャンピオンから8位まで強い選手ばかりだが、上に何人いるかが見えているので緊張感がある。しっかりとコンディションをつくって試合で結果を出したい」と話した。これまでは米国で1ヵ月前後のキャンプを張って調整してきたが、今回は日本国内での調整となった。その点については「4人もスパーリング・パートナーを呼んでもらい、この1ヵ月半、顔に傷をつくらずにやれた」と確かな手応えを得た様子だ。
これはハプニング
今回の相手ニックロウは31戦24勝(8KO)4敗3分の戦績を残しており、「ビースト(野獣)」の異名がある。元4団体統一世界ミドル級王者で現在はIBF王者でもあるジャーメイン・テイラー(米)と3年前に対戦して敗れているが、8回まで粘っている。経験値の高い選手といえる。村田は「出入りの激しい、スピードのある選手」と分析しており、そのスピードにどう対応するかが今回のテーマになりそうだ。
マイク・ジョーンズに感謝
ウェルター級で世界戦の経験も持つマイク・ジョーンズ(米)との3ラウンドのスパーリングでは、圧力をかけながら威力のある左ジャブで煽り、右ストレートから左右のコンビネーションに結びつけるシーンが再三見られた。特にリードパンチにはストレートの威力が感じられ、事実、その左でジョーンズはしばしば後退を強いられていた。コーナーの田中繊大トレーナーからは「繋ぎを速く」というアドバイスが飛んでいた。スパーを終えたジョーンズは「村田はいいジャブを打つ。前回よりも強くなっている」と村田の成長を認めた。そして「村田は毎試合、毎ラウンド強くなっている。1年後に世界チャンピオンになっていてもおかしくはない」と、その強さに太鼓判を押した。
村田の成長に期待
30日まで1週間。今夕には相手のニックロウが来日する。