試合日程 | 試合結果 | 動画ニュース | ランキング | 選手検索 |
ヘビー級への転向を希望している元WBA世界スーパーウェルター級王者、石田順裕(38=グリーンツダ)が11日、東京・後楽園ホールで行われた東洋太平洋ライト級タイトルマッチの際、日本ボクシングコミッション(JBC)から課された“査定スパーリング”に臨んだ。23キロ近く重い大和藤中(28=金子)を相手にしての3分×3ラウンドの手合わせ。石田は手応えを感じたのか。
増量した石田
石田がJBCにヘビー級への転向願いを提出したのは昨年12月のことだった。近年はミドル級(約72.5キロ以下)で戦っていた石田だが、4階級上のヘビー級(約90.7キロ以上)との体重差は最低でも18キロ以上ある。元世界暫定王者の肩書を持つとはいえ、すでに37歳の定年を過ぎて特例で現役活動を続けている身でもある。JBCが異例の“査定スパーリング”を課したのも理解できないことではない。
大和藤中
石田がこれを聞いたのは1週間前だったという。そのときの体重は85キロ。それから一日に5食の生活を続け、たんぱく質を摂取しながらウェート・トレーニングもこなして増量に努めた。その結果、着衣のまま91.6キロで計量をパス。それでもヘビー級として7戦(4勝3敗)のキャリアを持つ大和(114.5キロ)との体重差は約23キロもあった。
拡大写真
14オンスのグローブを着け、満員の観客を前にしての3分×3ラウンドのスパーでは、石田は随所でワンツー、右アッパーから左フックなど多彩なブローを披露。ときおり相手のパンチをよけそこなうシーンもあったが、まずは無難に9分間を戦い抜いた。
拡大写真
スパーを終えた石田は「相手の圧力がすごかった。急に体重をアップしたのでトレーニングが追いついていない。でも肉体改造して藤本さん(日本ヘビー級王者の藤本京太郎=角海老宝石)に挑戦したい」と、リングサイドにいた藤本に口頭で挑戦の意思表示をした。
藤本京太郎
JBCはこの日のスパーを参考にし、月末に予定されるランキング会議の際に石田をヘビー級ランキングに入れるかどうかを検討するという。ランク入りが決まれば、4月にも藤本への挑戦が計画されている。「(藤本に勝つ)自信はいまはまだあるとはいえないし、正直怖さもある。(藤本は)巧いしパワーもあり、試合になれば前に出てくると思う。難しい試合になると思う。やるとなればいったん体重を95キロぐらいまで上げ、それから絞るやり方を考えている」と石田は話した。まずはJBCがどう判断するのか、月末に発表されるランキングに注目したい。