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[試合後会見]2015.3.6

細野vs福原、熱戦の行方は

 日本フェザー級王者・細野悟(31=大橋)対同級1位・福原力也(36=ワタナベ)の注目のタイトル戦が5日、後楽園ホールで行われた。元日本スーパーバンタム級王者の福原は日本2階級制覇を目指し、また15年のボクサー人生の進退をかけ、ファンで埋め尽くされたホールのリングに上がった。
ダウンシーン
 これまでで最高の400人の応援を背に、福原がキレのある動きを見せる。細野の圧力をスウェー、サイドへの移動でかわしては、立て続けに左右を繰り出し序盤のポイントを奪った。しかし、細野が3回にプレスを強めると、4回に強烈な左フックを浴びピンチ。逃げ切れずに左ボディを決められ、ダウンを奪われた。
細野が防衛
 主導権を握った細野は、途中採点をジャッジ3者とも48-46のリードで折り返したが、後半は倒そうとする気持ちが空回り、福原に反撃を隙を与えてしまった。しかし、福原も左目を大きく腫らしてしまい、距離感を狂わせる。それでも攻撃の手は止めずに食らいつくと、最終10回に左フックを合わせ細野の動きを止めた。ラスト1分、福原はラッシュで王者を追い込むが、細野をガードを崩せずに時間切れ。判定は95-94、98-92、98-91と最大7ポイント差がつき細野に軍配。2度目の防衛に成功した。
その眼は死んでいないが
 客席に向かい深々と頭を下げリングを降りた福原は、控え室に戻り試合を振り返った。「若い頃のように完璧な状態とは行かないが、良いコンディションでリングに立てた。やりようによってはもっと良い状態が作れたとは思うが…、現実は甘くない。4回はボディを効かされ足を潰された。やはり練習が足りませんね」と歯がゆさを滲ませた。
渡辺均会長
 進退については「良い見本(内山高志=35歳)がジムがいるので励みになるが、彼はしっかりと芯が入っている。やはり自分とは違うのかな?続けるのも辞めるのも、考え方しだいなんでしょうね。強い人とタイトルマッチが出来てよかった」と明言は避けたが、これまで怪我と付き合い、体を酷使し続けてきただけに、渡辺均会長からは「もう十分かもしれない」の声が上がった。
細野は渋い表情で
 一方、リング上では「諦めずに上(4度目の世界挑戦)を目指したい」とファンに誓った細野だが、控え室では敗者のようにうなだれた。攻め切れなかった内容に「何が悪いのか分からない。いつものスロースタートを変えようと試合に臨みダウンは獲ったが、その後はコツコツとパンチをもらい雑になった」と反省一色。大橋秀行会長も「(倒した後)まるで4回戦のように慌てちゃったな。これで世界なんてとても無理でしょう」と突き放し、世界はアピール不足と断じた。

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