3選手が大田区役所訪問

　大晦日に9度目の防衛をはたしたWBA世界スーパーフェザー級王者の内山高志(35)と初防衛に成功したWBA世界スーパーフライ級王者の河野公平(34)、そしてWBA世界ライトフライ級王座を奪取した田口良一(28)のワタナベジム3選手が決戦の地、東京・大田区総合体育館のある大田区役所を表敬訪問し、松原忠義区長に喜びの報告をした。

　過去に内山1人の訪問はあったが、今回は3人に同時の訪問。これに松原区長は「1人だけでも興奮するのにそれが3人も!しかも大田区出身の田口選手がここで世界王者になってくれたことが嬉しい」と喜んだ。内山にとっても4戦連続と、もはやホームの大田区総合体育館。「後楽園ホールのように感じる。とてもやりやすい会場。今後も頑張ります」と答えた。

　河野については判定が割れ、結果を聞くまではハラハラしたという松原区長。それでも「年々強くなっているのが分かる。今後も頑張ってください」と労った。

　新チャンピオンとなった田口はさらに嬉しい訪問。「生まれ育った地で世界を獲れるとは思っていなかった。感慨深い」と話すと、松原区長も「リングの上とこうしてスーツを着た姿はまるで違う。とても良い青年」と目を細め、「長くチャンピオンでいてほしい」と願った。会談後には田口からサイン入りグローブが、3王者からはサイン色紙が区長に贈られた。

　田口が通った大田区立大森第七中学校は、メジャーバンド「SEKAI NO OWARI」のメンバーも出身とのこと。ピアノの藤崎彩織さんは同窓生で以前、神奈川県座間市で行われた井上尚弥(大橋)との日本タイトル戦には応援に駆けつけたほど。大晦日は紅白歌合戦出場のため、晴れの姿を見せることはできなかったが、年明けの友人との祝勝会で「おめでとう」の言葉をもらったと明かした。なお、3王者は2月3日の節分に神社寺院で豆まきを予定。まだまだ忙しい日々が続きそうだ。