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[ニュース]2010.5.1

衝撃!長谷川世界陥落!

 30日、満員の日本武道館で行われたW世界タイトルマッチ、WBC世界バンタム級王者・長谷川穂積(真正)とWBO王者フェルナンド・モンティエル(メキシコ)の一戦は、"日本のエース"長谷川が敗れる衝撃の結末となった。
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 モンティエルのWBO王座は懸けられていないが、事実上のWBC・WBO世界バンタム級王座統一戦となった試合は、WBC王者・長谷川がWBO王者モンティエルに右ジャブでプレスを掛け始まった。
 スピードと回転力の長谷川、パワーのモンティエルとが積極的にパンチを繰り出すが、両者は巧にディフェンス。クリーンヒットを許さない一進一退の攻防となるも4Rラスト10秒、モンティエルの左フックが長谷川にクリーンヒット。すかさず長谷川をロープに詰め、モンティエルがラッシュ。ここでパンチを浴び続ける長谷川を見兼ねたレフェリーが、終了直前にストップをかけ、この瞬間モンティエル陣営は歓喜に包まれた。
 長谷川は日本人世界王座防衛記録最多タイ(具志堅用高V13)まであと3つと迫っていたが、ここでその夢が途絶えることとなった。
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 試合後、王座から陥落した長谷川は呆然とした表情で試合を振り返った。「あそこまでは自分のペースだった。グラついたパンチは何と無く覚えてる。気を抜いたところで貰ってしまったのかな。連打を貰っているのは分かった。(ストップは)何でかと思ったが、ビデオを見て、あれだけ貰えばしょうがない。最後のパンチは流石。1Rの左フックで奥歯がグラついた」と敗戦にショックの色を隠せない。
 今回の統一戦について長谷川は「やっていて駆け引きとか楽しかったが、勝たないと意味が無い。11度目に失敗したって事。完璧なコンディションで挑んだが…。この試合は満足しているが悔しさもある」と声を震わせ、涙をタオルで拭った。
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 真正ジム山下会長は「負けた事は戦略担当の自分の責任。これで終わりじゃない。ここから這い上がります!!」と長谷川と二人三脚で復活する事を誓った。
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 一方、長谷川からWBC王座を奪い取り、統一王者となったモンティエルは“メヒコ!!”コールで控室に戻り、満面の笑顔で会見を行った。
 まず、記者から統一王者となった今の気持ちを尋ねられ「WBCのベルトを手にして感激だ!子供の頃からの夢が叶った!!」と素直に喜びを表した。長谷川の印象を聞かれ「とても強いボクサーだが、私の戦略が功を奏した。後半まで長引けば私も危なかっただろう。長谷川は強く偉大で危険なボクサー。リスペクトしている」と長谷川を称えた。
 長谷川を倒したパンチの感触についてモンティエルは「野球で言ったらホームランを打ったようなジャストミートの感触があった。目をつむって打ったから勝利を呼び込んだパンチは右のパンチかな(笑」とおどけて見せていた。
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 統一王座となり、今後の防衛プランについてモンティエルは「今後についてはチームと話していく。次のプランはプロモーターが決める事。日本には西岡もいる事だし。だが、今はまだバンタムの王座を防衛して行きたい」と話し、リマッチには「もちろん受けるが、プロモーターと話して決める」と長谷川のリマッチを受ける構えを見せた。ここでプロモーターが「今回、日本はとても紳士的に私達を迎えてくれた。リベンジを望むなら我々はテーブルに着く用意がある」とコメントした。
 3階級制覇に続き、統一王者の勲章を手に入れ、WBO王者の実力を日本・メキシコ・世界に改めて知らしめたモンティエル。最強王者の称号を戴冠し、リマッチにも雄弁に応える余裕を見せていた。果たして、長谷川VSモンティエルのセカンドシーズンは実現するのか?
 日本ボクシング史上初となる世界王座統一戦は、WBO王者フェルナンド・モンティエルがWBC王者・長谷川穂積を打ち砕く衝撃の結末で幕を閉じた。

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